1巻-7 ロングロングアゴー

トナリゼイション。このトナリゼイションはキラキラ星のリズムと平行して常に熟練させる。4分音符と8分音符の組み合わせで弓幅広く、絃が響く音で演奏できなければならない。

チクルスでは、むきゅうどうの変奏を見据えて16分音符のリズムを練習させる。同じ運動の繰り返しは筋肉の硬直を生む。弓の同じ場所で演奏できるようになるためには熟練が必要である。

こぎつねでも出てきた弓戻しが出てくる。この曲では全弓での弓戻しを習得する。
こぎつねと同様に、大人が腕の使い方を体得させる。

弓元から先まで絃と垂直を保ったまま弾き、一度止める。そのまま、弓の角度を変えることなく弓元まで半円を描いて弓を戻す。


スクロールから見た時は弓の傾きが変わっていないこと、f字孔から見た時は絃との垂直が保たれていることを徹底させる。
半円を描く時、弓の高さは演奏者の頭の高さまで上げるのがよい。ただし、弓元で絃に下ろす時、肘が先導して弓を降ろさせること。さもないと、肘が高く上がったままの姿勢になってしまう。

この練習で大切なのは音色ではなく動きである。まず姿勢(動かし方)を整えること、そのことが美しい演奏に導くのである。

この曲ではD絃を使用する。さらに、絃をまたいだ運指も発生するので注意深く練習させたい。
D絃1指ミ音はE絃と共鳴する。D絃は人差指付け根から遠く、E絃で1指を押さえる感覚がかなり違う。E絃から1指を移絃していく場合、高く押さえがちになる。1指の音程が悪ければ2・3指も自ずと悪い。正確な音程を目と耳によって必ず習得させる。

D絃1指ミ音を押さえたままA絃3指レ音を押さえる。独立して絃を押さえてはならない。少なくとも初歩の段階では1指が必ず押え続けられるような運指を習得させる。

そしてレ音を弾いている最中に1指を移絃させる。同時に2指ド音も押さえる。

長崎日大スズキ・メソード バイオリンアカデミー

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